あとがき





東京の街を歩く。
大人たちはスーツケースを引きずるオレの姿など気にすることなく、思い思いの方向へ足早に進んでいく。
子どもたちは大きなリュックを抱えるオレを気にかけることなく、持ってきたDSを取り出し夢中になって遊んでいる。
殺るか殺られるか、殺気だった空気は感じとれない。 そんな生活が当たり前であるかのように、皆、平穏に暮らしている。
なんて平和な国なんだ。日本に帰って最初に思ったことだ。




「インドへ行けば人生観が変わる」よく耳にする言葉である。
オレもまた、インドで人生観が変わった者のひとりである。

災害に苦しむ人への募金を募る少年を眼にする。
以前なら「何てけなげな子どもたちだ」と胸が熱くなり、サイフから五十円を取り出そうという気持ちになっていた。だが、インドから帰ってきた後はそんな少年がインドの物売りと重なり

「テメーこの、偽善者面するんじゃねー!」


と周囲の眼を無視して絞め殺したい衝動に駆られてくる。

こうした変化がオレの人生に好ましいのか不明であるが。






インドとは何か? オレは「何でもありの国」だと思う。
四千年の歴史を今に伝えながら、近代国家としての道を歩むインド。
経済発展を遂げながらも、昔ながらの生活が残るインド。
そんな、相反するものを複数抱え込みながらも、しかもその光景に違和感を与えない。

そんな「何でもあり」な国だから予想もつかないような出来事が起こる。 でも、その「何でもあり」なトコロがインドの一番の魅力ではないだろうか? オレはそう思う。
その「何でもあり」なインドで起こる出来事は画一化された日本社会では決して味わうことができず、そして、その画一化された日本での単調な生活に飽きてくるたび、あの「何でもありだった」インドの国へもう一度行きたいと想いを馳せるのである。






いや、当分はもういいけど。






「ゲテモノ旅行インド編」はこれで終わりになります。
次回、続編としてモンゴル旅行記を企画しております。
インドとモンゴルってつながりがあるのか? ちゃんとあるのです、チョットだけですが。
モンゴル旅行は今までの中でもっとも想い出に残った旅行でした。旅行記もそれに負けないよう素晴らしいものを作っていきたいと思います。
こうご期待!

末筆ながら、慣れぬインドの地で面倒を見てくれたガイドのシャーラットさんに感謝します。ありがとうございました。
最後まで読んでくれた読者の方にも感謝。
次回のモンゴル旅行記もよろしくm(_)m







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