大ピンチ発生!





楽しかった(?)インド旅行。いろいろあったインド旅行。しかし、それも終わりの日がやってきた。
日本へ帰国するため、オレたちは入国時に降り立ったインディラ・ガンジー空港へ戻ってきた。
道中インド人警官に捕まり、またしてもワイロを要求されるトラブルはあったものの、それ以外は特に大きな問題もなくインディラ・ガンジー空港へ帰ってくることができた。


ガイドのシャーラットさんともここでお別れである。
ありがとうシャーラットさん。
無法者やボッタくりどもがたむろするインドから帰ってこれたのは、優秀なガイドさんである貴方のおかげです。
いつか日本に来たら晩飯をおごらせていただきます。遊びにきてください。



入国手続きを済ませた後、おみやげを買いに免税店へ向かった。
買い物の機会はこれまでにもあったが、「インド人は全員サギ師である」という偏見を持っていたオレは、道端にいるインド商人はいっさい相手にせず、免税店のようなしっかりした店で買い物をしようと決めていた。
おみやげにはインド製のお菓子など地元の食べ物を買おうと思っていた。しかし、店員に確認すると免税店にはインド産のお菓子はなに一つ売られていないという。

ヤベー、ここを過ぎればおみやげを買う機会がない。さぁどうしよう。


迷った結果、オレは見た目がなんとなくインドっぽいスイスのキャンディーを買い、これをインドのお菓子と偽ってみんなにバラまくことにした。最近はやりの偽装販売です、よい子は決してマネをしないでください。万一マネして捕まっても僕は知りません。




おみやげも買い揃えて、出国のためセキュリティーチェックを受ける。
ここでトラブル起こすと厄介だ。金属製のものはすべて外してゲートをくぐる。が、





ビーーーーー!!!


ゲートをくぐった瞬間、けたたましい警報があたりに鳴り響いた。


「そこの日本人、ちょっと来い!」

厳つい顔をしたインド職員に呼び止められ、ポケットの物を出せと命令された。
おとなしく中に入れていたのど飴を出すと、金属探知機みたいな物がそれに反応した。




「おい兄ちゃん、これはなんだ!?」
「キャンディーだ」
「ウソをつくな!! じゃあどうしてこいつが反応するというのだ!!!」


そんなのこっちが聞きたいよ。日本の出国ゲートでは大丈夫だったんだからさー。





気がつくとオレは、何人ものインド職員に取り囲まれていた。
雰囲気から察するに、彼らはのど飴をドラッグと間違えているらしい(号泣)。
自分で口にすると共に、オレに向かって「食べてみろ」と命令した。



まったく失礼な話である。このオレがドラッグなど扱っているはずがないじゃないか?
そんな不満を覚えたその時、旅行前に予習したフレーズが思い出されてきた。

「知らぬ間にドラッグを売りつけられており空港で逮捕された」


...まさかオレも、その被害に遭っていたというのか!?
いや、そんなはずはない、これは確かに日本から持ってきたのど飴だ。ドラッグなはずはない。中身すり返られてたら話はベツだけど。




そういえばインドでは最近、ドラッグの取り締りが厳しくなったという。
その影響で、日本では合法な成分もドラッグとして判断されてしまったら?
タイホ、無期懲役、死刑...想像するだにおそろしいフレーズが脳内をかけ巡る。
しかも、万一そうなっても彼らに無実を訴える英語力などオレにはない。
嘘だといってよバーニィ。生きた心地がしないままドラッグのど飴を口にする。


「パク!」
「パク!」



「...」
「...」




「......」
「......」





「...... .  .   .」
「...」














「...
オーケー兄ちゃん。いい旅をな」

見るとインド職員は笑っていた。さっきまでの厳しい表情はそこにはなかった。





よかった、分かってくれた。
固い握手を交わし、笑顔でインド職員たちに別れを告げる。

















「さんざん人を疑っといて、『ごめんなさい』のひと言もないのかコノヤロー!!!」






確かにインドはいい国だ。特に四千年の歴史を伝える遺跡は日本では見られないような造りをしており、見ていて飽きない。
しかし、そこに生活しているインド人は、高速道路でワイロを要求してきたり、道端で強引に商品を売りつけてきたり、カメラを向けただけで金をよこせと迫ってきたり、いい思い出が一つもない。



それに加えてこの一件である。いつしかオレは「こんなトコから一秒でも早く脱出したい」と思っていた。
しかしそんな思いとは裏腹に、日本への帰国便はまたしてもインド人の不手際により、予定時刻を一時間半も遅れて出発したのであった。








ゲテモノ旅行 インド編


















...という流れですがこの話、もう少しだけ続きがあります。





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