![]() 奥義炸裂? 快楽を呼ぶ神の手 |
| 「しゅん様、話は聞きました。温泉の件は本当にご愁傷さまでした」 前回オレを温泉に案内した女将との会話である。 「ご愁傷さまでした、てアンタのトコの温泉だろ! 何だその他人事みたいなコメントは!!」 「(それには答えず)ところで当店ではお客様へのマッサージサービスを行っております。しゅん様もいかがですか?」 「はぁ(゚Д゚)!? またインチキマッサージやって金ボッタくるつもりだろ。 どんだけ旅行客からカネ騙し取れば気がすむんだコノヤロー!」 「マッサージには当店自慢の中国系女性が担当いたします」 そういって紹介された整体師は、おぉ、確かにオレが大学時代一緒だった中国人留学生Pさん(仮名)によく似ている。 「どうです、しゅん様も中国四千年の秘術を受けて気持ちよくなりたくありませんか? 今なら特別料金で安くしておきますよ」 「うん、なりたい...コホン、そこまで言うのなら仕方ない。マッサージとやらお願いしてやろう」 「ありがとうございます。(中国系マッサージ師に)おいお前、この日本人旅行客を気持ちよくさせてあげなさい」 「ワカリマシタ」 という訳でオレは、中国系美女の手により中国四千年の秘術とやらを受けることにした。 ...べ、別に美女に興味はないぞ。あくまで目的はマッサージだからね。 果たして中国四千年の秘術を受けることにより、乗馬で疲れたオレの身体は元に戻るのか? 今までのここのサービスからいったら、気持ちよくなるどころか「マッサージの翌日にケガをする」というスペランカー多村仁なみのオチを演出してしまいそうだが、ここはもう彼女を信頼するしかない。 「デハ、ココニ座ッテ下サイ」 言われるがままに椅子へ腰をかける。 「アラ、肩ガコッテマスネ。気持チヨクシテアゲマス」 そう言うや彼女はオレの肩に手をやり、優しく愛撫し始めた。 ![]() 彼女の指はときに激しく、ときに優しく、そしてときに焦らすようにゆっくりと、まるで自ら意志を持つ生き物のようにオレの肌の上を踊りだした。 「うぅ」 オレの口からくぐもった声がもれる。 次に彼女はオレをうつぶせにして背中を攻め始めた。 いきなりGスポットを攻めるのではなく、周囲を優しく何度も撫でまわし、感度が高まり無防備になったところを見透かして容赦なく急所を攻めたてる。 びくん、びくん、急所を攻められるたびに身体が無意識に反応する。 こ、このテクニック...できる。もしかしてこいつ、プロか? 彼女はオレを仰向けにして足のあたりを攻め始めた。 足裏をマッサージするためオレの靴下に手をかける。 さらにどこから持ち出してきたか、彼女はマッサージオイルをオレの足下に塗りつけて愛撫を始めた。 これが秘術という訳か、オイルの力でオレの感覚はむき出しの状態になり、彼女の愛撫にたまらず声にならない声をあげる。 まさに至福。いつしかオレは快楽と恍惚の波に呑まれてエクスタシーを味わいつつあった。 「あぁ、気持ちいい」 オレの口から歓喜の声が漏れる。 「シ、静カニ」 彼女はオレを黙らすと愛撫を足裏からさらに上へと伸ばしていった。 心なしか彼女の呼吸が荒くなってきた。感情の起伏は抑えきれないのか、ときおり切なげな吐息をもらす。愛撫する指も小刻みに震え、指先から熱りが伝わってくる。 それだけで分かる、彼女はオレを欲していると。 いつしか彼女の指はオレのヒザまで伸びていた。いや、さらにその上まで伸びていきそうな勢いである。あぁ、このまま行くトコまで行ってしまうのか? 「マッサージ師さん、そんな、いいんですか?」 「エェ、ヨクアリマセン」 「君とそんな関係になれるなんて光栄だよ...て、あれ? よくありませんー!?」 「エェ、ヨクアリマセン。マッサージハコレデ終了デアリマス」 終了でございます。 彼女が抱いていると思っていたオレへの想い、それは単なるオレの妄想でした(ToT) こうしてマッサージ師と恋愛関係に発展することなくマッサージは終わり、オレは不完全燃焼のまま料金を支払った。 翌日、マッサージの効果がまったく現れなかったのはいうまでもない。 |