カラコルムへ


「おはようございます」
今日も彼女がいる。

いつもと変わらない(会ってから二日しか経ってないが)その笑顔。
そんな彼女の笑顔が、昨日ホテルの従業員に冷たくあしらわれたオレの心を優しく包みこんでくれる。
あぁビルグーン、なんて愛しいんだ。できるなら今夜、その柔肌でオレを優しく癒してほしい。ダメ?



ウランバートルを出発し一路カラコルムを目指す。
都心から少し離れると、そこにはオレたち日本人が抱くモンゴルのイメージ通りの光景が広がっていた。

どこまでも続く大草原。地平彼方の動物たち。
あぁ、モンゴルはモンゴルだったんだ。雄大な自然に心が洗われていく。
安部総理の美しい日本は何言いたいのか分からなかったが、ガイドブックに書かれている美しいモンゴルは、この景色を見れば何言いたいかが十分に理解できる。


そんなモンゴルの景色を撮った写真はどれも絵になるような出来栄えで、いくら撮っても飽きがこない。


そして一時間後、

二時間後、

三時間後、



飽きる。






写真に飽きてきたころ、ビルグーンがオレに話しかけてきた。
「しゅんさんは写真が好きなんですね」
「え? あ、あぁ」
「よかったらしゅんさんの写真を見せてくれませんか?」

やべー、そういえばこの間、デジカメの写真を整理して日本の写真を消してしまった。残っているのはインドの写真しかないぞ。




「これはインドにいた猿使い。こいつがスゲーむかつくんだよ。たいした芸も見せないくせに、写真撮ったら金を出せとか迫ってきてさー」

「......」




「これが有名なタージ・マハル。どう、キレイだろう。でもねー、ここもインド商人たちがいっぱいいるんだ。インド商人たちに絡まれて
、もう大変だったんだよ」
「......」



日本人のはずなのになぜか日本ではなくインドの紹介をしているオレ。ひとつ自分にツッコミをさせてほしい。
オレはいったい何人だ!?



案の定、ビルグーンは少し残念そうな顔を浮かべた。
「日本の写真はないんですのー?」
うーん、そう言われても...

「そ、そうだ、あるよ」

オレは携帯の中に一枚だけ日本で撮った写真を保存していたことを思い出した。
↓で、コレがその写真。




・・・・・・

彼女は本気で引いていた。
やめときゃよかった(ToT)






そういやインドといえば、道路の真ん中を牛が歩いているという、実にフザけた国だった。
旅行前のイメージでは、モンゴルにも道路の真ん中を歩く動物がいるのではと思っていた。が、ここまで見た限りでは、どうやらそのようなことはなさそうである。
そりゃそうだ、道路の真ん中を動物が歩くなんて非常識じゃないか。


おや、なんだろう。あれは?







...いる。




オレはこの時、道路の真ん中を動物が走っていけないという日本の常識が、国際的には非常識なことなのではないかと強く疑問に思った。



そんなこんなもありウランバートルを出発してから7時間後、カラコルムに到着する。
前にも書いたが、ここはかつてモンゴル帝国の首都でもあった歴史ある古都である。
歴史好きなオレは「古都」と冠するものに萌える。
古都京都、古都鎌倉、古都ひかる...


なんか、一部違うモノが混ざってしまったが、まぁいいや。そんなオレであるから、やはり古都と名の冠するカラコルムの町へは、訪れることを心待ちにしていた。
会いたかったぞひかるカラコルムその美しい姿をオレに見せてくれ!


美しい姿を誇るひかるカラコルム



...ここどこ