あとがき



いやー、人を見抜くのって難しいね。

改めて今回オレが出会った相手を振り返ってみると、入国早々空港でインチキタクシーに捕まり、安宿街で麻薬密売人に襲われ、街中ではインチキタクシードライバーやシクロドライバーにヤられ続け、唯一知り合った女性にはサギ師の疑いがかけられている。
ちなみにベトナムでアンと知り合ってからというもの、道ばたで話しかけてくる外国人が全員サギ師かインチキに思えてきて、ひとりの例外もなく追い返し出会 いのチャンスをことごとくつぶしている。もしかしたらその中には恋仲へ発展するような出会いも二つや三つはあったかもしれない。
そう考えると彼女の存在は現在のオレの不幸な境遇を作るのに一役買っていたのかもしれない。おのれアン、今度見つけたら殺す。

でも、これらのことって読み返してみるとガイドブックに書かれている典型的なパターンであるのがほとんどである。にも関わらずダマされ続け、「あー、こいつバカだなぁ」て読者の方は思うかもしれない。

実はオレも、ガイドブックのトラブル例を読んで「こんな見え見えのトラブルにはまるなんて、バッカじゃねーの」と思っていた一人である。
でも、いざ現地行ってみると疑うより信じるほうがラクなのだ。
想像してみてほしい。言葉の通じぬ国でいきなり胡散臭そうなタクシードライバーに声をかけられ、「現れたなこのインチキヤローめ! テメー顔に私はインチキですって書いてるんだ、おととい来やがれシ、シ、シ」と怒鳴り散らせる猛者がどれだけいるだろうか(しかも異国の言葉で)。
それならば「なんか悪いやつかもしれないけど、もしかしたらいいやつなのかもしれない。ここはいっちょ、ヤツを信じてみるか」と人を信じてみたほうが疲れないから、つい楽観的に考えて言うとおりにしてしまう。そして予想どおりひどい目にあう。
こうした場合、自分の直感とガイドブックに書かれてあることが正しいほうがほとんどなので、これから一人旅を始めようと考えている方に至っては、そんな甘い考えに流されないよう鬼の心を持って悪人どもを撃退してください。

まぁもっとも、そんなベトナムを旅したおかげで、とりあえずフツーの国なら一人でも行って帰ってこれる自信がついたのは紛れもない事実である。
そう思うとオレは、ベトナムという国に感謝の気持ちを持つことが...

う〜ん、できないな。



ベトナム旅行記はこれで終わりますが海外の旅はまだ続きます。
ベトナム旅行の経験を元にオレは、再び個人旅行にチャレンジします。
次回の旅行先は北朝鮮です。

...
うん、間違ったかな?

もう一度言ってみよう。


次回の旅行先は北朝鮮です。


...
それでは次回旅行記をお楽しみに。