とりあえず出発




西暦2008年3月、オレは人生に疲れていた。

いやこう書くと読み手を引きつけられそうだなと思ったから書いてみただけで実際にそこまで疲れていたかと言われるとビミョーであるが、じゃあ疲れてなかったのかと言われるとそうとも言えないので、やっぱりそこそこには疲れていたのであろう。そういうことにしておこう。
だって、オレが半年かけて作ったモンゴル旅行記、オレが心血を注いで作ったモンゴル旅行記がまったくウケなかったのだから、そりゃあ人生疲れたみたいな発言もするものよ。
いや、単にウケなかっただけならまだいいよ。旅行記書く前よりもアクセス数が減ってしまったんだぜ(号泣)。
このときは落ちこむよりも、「あぁ、まだオレのサイトもアクセス数の減りようがあったんだ」とプラスにとらえたさ。
でも、一日5ヒットから3ヒットに下がったという非常にレベルの低い争いであることに気づき、喜んでいることに虚しさを覚えたオレはやっぱり落ちこんだ。
つーか、こんなトコで愚痴こぼしたって誰も聞いてくれないんだよな、どうせ一日3ヒットだし(号泣)。

そういえば、以前のモンゴル旅行記で登場してオレが一方的かつ妄信的に恋をしたモンゴル人ガイドさんとの関係ですが、
何度かメールを送っているうちに連絡が途絶えました(号泣)。
ふんいいさ、どうせオレなんて、オレなんて(涙)

ベトナムでも行こうか。ふとそんなことが頭に浮かんできた。
哀愁の国ベトナム、そこに行けば新たな自分を発見できる。旅行のガイドブックにはそんな言葉が踊る。
そんなベトナムを旅することで疲れた心と身体が癒され、人生に対して新たな希望を見つけることができるかもしれない。
かくして2008年3月20日、人生に疲れているのか疲れていないのかはっきりしないオレは、癒しを求めてベトナムの地へ旅立った。



オレはベトナムをナメていた。


これから四日間の間、入国早々麻薬ジャンキーやスリに襲われ、連日の猛暑に体力を蝕まれ続け、道路を走るバイクの洪水に逃げまどい、タクシーやシクロの運 転手にいいようにダマされ続け、シンガポール人旅行客を名乗る謎の女性と戦い続けることになろうとは夢にも思わず、オレはアジア一美人と噂されるベトナム人女性との蜜月の日々を妄想しながら遠いベトナムの空に想いを馳せていた。



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